今回は、
③ 黒鍵と白鍵を自由に扱えるようになる
ということについて書いてみます。
ピアノを始めてまだ数年という頃は、黒鍵はミスしやすいとか、鍵盤の奥のほうが弾きにくいと感じる人がほとんどではないでしょうか。そのため、黒鍵を弾く時だけ手を奥に持っていき、その音を弾き終わるやいなや、すかさず手前に戻すことを繰り返しているお子さんをよく見かけますが、これは無駄の多い動きであるため、難しい曲を弾くときに大きな障害となります。
このような問題の解決にもハノンはとても役立ちます。ハノンの1〜31番はすべてハ長調で書かれていますが、これらをいろいろな調に移調して練習してみましょう。
♯(シャープ)や♭(フラット)が3〜4つ以上ついているような調(例えばホ長調、変ニ長調など)に移調してみると、黒鍵を多く弾く練習になります。またそれによって、白鍵を弾く際にも手を手前に戻すことが出来なくなるため、自然に鍵盤の奥の方を弾く訓練にもなります。このような練習を続けていくうちにいつの間にか、黒鍵も白鍵も、また鍵盤の奥のほうにも抵抗を感じることなく自由に弾きこなせるようになっていきます。
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