当教室では生徒さんが小学一年生になる頃から、ハノンを教材として取り入れています。まずはじめに1番〜31番までを順番に勉強していきますが、これらを正しい方法で学ぶことによって多くのすばらしい効果が得られます。その代表的なものとして、たとえば
① それぞれの指が独立し、強くなる
② 脱力の方法、リズム感が身につく
③ 黒鍵と白鍵を自由に扱えるようになる
などがあります。
今回は①について少し書いてみます。
ハノンを初めて勉強するとき、当教室ではまず1番を、弾き方を説明しながら片手ずつゆっくりと弾いて頂きます。手や指の形、指の上げ下ろしの方法、手首の使い方など、気をつけるべきことがいくつもあるため、慣れるまでは1オクターブに短縮して練習します。2〜3週間、レッスンで様子をみながら徐々に両手で、そしてその後は2オクターブでの練習へと進めていき、テンポも少しずつ速めていきます。
また並行してスタッカート奏法の訓練も行います。手首の高さと指先の使い方に留意して、無駄な力を使わずに音を短く切れるように練習します。
ご家庭では毎日の練習の最初に10〜15分程度の時間をかけて下さいとお話ししています。
こうした地道な基礎練習を積み重ねた生徒さん達は、一年ほど経つと見違えるようにしっかりとした立派な音が出せるようになります。
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